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海の性転換クリーニング屋さん
水中のお掃除屋さんとしてサカナ界で不動の地位を築いているホンソメワケベラ。
この一族は他のサナカの体についている寄生虫や、古い皮膚などをつついて食べる習性があります。
ダイビング中にこのサカナの近くで待っていると、実にさまざまなサカナたちが掃除をしてもらいにやってきて、クリーニング待ちの行列ができるほどの繁盛振りをみることができます。
クリーニングされるサカナは目を細め「かゆいところに手が届く」「嗚呼この世の極楽」といった恍惚の表情を浮かべているようにも感じます。
あまりの気持ちよさからか、彼らを知らぬサカナはほとんどいないらしく、小さな稚魚から大型の肉食魚たちまでを顧客としていて、ときには大型肉食魚の口の中まで掃除をすることもあるが、よほどキッチリとした契約を交わしているのか食べられることはないそうです。
ホンソメワケベラのほうでも、クリーニング屋さんの商標トレードマークの目印となるフリフリクネクネとした独特のダンスを踊り、日々の営業努力を怠らずに集客に努めています。
このフリクネダンスで集客し、お客さんがエサとなる寄生虫を持ち込んで行列まで作ってくれるのだから、さぞ悠々自適な安穏生活を送っているのかと思われがちですが、実はこのサカナにはもう一つオモシロイ秘密があります。
この一族は一定の縄張りを持って1匹のオスが数匹のメスを囲っているのですが、このオスが何らかの理由で死んでしまうと、数匹のメスの中から一番強くて大きなメスがオスに性転換するのです。
そしてこの新たなボスが今までの顧客リストを元に一族を率いて体制を一新し、フリフリクネクネと営業活動に励むのです。
体調10cm程度の、なんとも不思議なサカナのお話でした。 |
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